ピルにはさまざまな種類があり、それぞれに異なる特徴があります。

アフターピルや低用量ピル、さらにはピルの相性に関する専門的な用語が多く、どのピルを選ぶべきか迷うこともあるでしょう。

今回は、そんなピルの中から「低用量ピル」と「中用量ピル」の違いについて、わかりやすく説明します。

「低用量ピル」と「中用量ピル」、どちらが自分に必要？

結論から言うと「低用量ピル」と「中用量ピル」のどちらが自分に必要かは、目的や体調によって異なります。

低用量ピルは避妊や月経不順、月経困難症の改善に使われ、比較的副作用が少ないとされています。

一方、中用量ピルはホルモン量が多いため、月経移動や生理周期の調整に有効ですが、副作用が出やすい場合もあります。

こうした違いを知った上で、自分の体調やニーズに合ったピルを選ぶことが大切です。

低用量ピル

「低用量ピル」とは、中用量ピルよりも卵胞ホルモンの量が少ないピルです。

主に避妊を目的として使用されますが、月経困難症の治療にも活用されることがあります。

低用量ピルの利点は、ホルモン量を最小限に抑えることができる点ですが、デメリットとして、服用を忘れやすいことが挙げられます。

最近では、さらにホルモン量を減らした「超低用量ピル」も登場しています。

低用量ピルの特徴

低用量ピルには以下のような特徴があるため、避妊や月経不順を改善したい方におすすめです。

避妊効果が高い

低用量ピルは、正しく服用すれば99.7％の避妊効果があります。

飲み忘れなどを考慮しても、約92％の避妊率が期待でき、他の避妊方法と比べても非常に効果的です。

月経不順の改善

低用量ピルは、ホルモンバランスを整えることができるため、月経周期の乱れや生理不順を改善するのに役立ちます。

定期的な周期が保たれることで、生活が安定しやすくなります。

月経困難症の症状軽減

月経痛や生理前の体調不良（PMS）の症状を軽減する効果があります。

生理の重さや痛みを抑えることで、日常生活が楽になることがあります。

長期間使用可能

低用量ピルは、長期間使用することが可能で、避妊目的としてだけでなく、月経不順や月経困難症などの治療にも適しています。

ただし、定期的な医師の診察が推奨されます。

副作用が少ない

ホルモン量が少ないため、比較的副作用が少ないとされています。

ただし、個人差があり、体調に合わない場合は他の方法を検討することも重要です。

中用量ピル

「中用量ピル」は、低用量ピルよりも卵胞ホルモンの量が多く含まれており、その分薬量が増えますが、服用を忘れにくいという利点があります。

現在、避妊目的では低用量ピルが一般的に使用されていますが、中用量ピルは女性ホルモンに関連する疾患の治療に用いられることが多くなっています。

中用量ピルの特徴

中用量ピルには以下のような特徴があり、女性のさまざまな疾患を改善する薬としても活用されています。

女性ホルモンに関わる病気の治療

中用量ピルは、避妊だけでなく、女性ホルモンに関連する病気の治療にも使用されます。

例えば、子宮内膜症や卵巣嚢腫などの治療でも使われており、ホルモンバランスを整えることで、病気の進行を防ぎます。

ピル服用によるホルモンバランスの安定

ホルモン量が多いことで、ホルモンバランスを安定させ、月経周期を規則的にする効果が期待できます。

これにより、生理の不快な症状や不規則な月経の悩みを軽減できます。

副作用のリスクを考慮する必要がある

中用量ピルは、ホルモン量が多いため、副作用が発生するリスクが高くなることがあります。

特に体調に合わない場合は、むくみや頭痛、乳房の張りなどの症状が現れることがあります。

 一時的な使用に適している

中用量ピルは、長期間の使用ではなく、一時的な使用に適している場合があります。

特に、女性ホルモンに関連する病気の治療や、避妊効果を高めたいときに使われることが多いです。

【まとめ】ホルモン含有量も考慮して、自分に合ったピルを選びましょう

低用量ピルと中用量ピルは、どちらも避妊効果を持つ経口避妊薬ですが、そのホルモン含有量に大きな違いがあります。

低用量ピルは、卵胞ホルモンと黄体ホルモンが少ない量で配合されており、体への負担が少ないため、副作用が比較的少ないのが特徴です。

主に避妊目的で使用されることが多く、月経困難症や月経不順の改善にも利用されます。

一方、中用量ピルは低用量ピルよりもホルモンの量が多いため、避妊効果がより高くなります。

ホルモンバランスの乱れを改善するため、月経困難症や子宮内膜症など、女性ホルモンに関わる病気の治療にも使用されることが多いです。

しかし、ホルモン量が多いため、副作用のリスクが高く、特にむくみや頭痛、体調不良が起こる可能性があります。

とはいえ、こうした違いを知っていても「自分にはどっちが必要かわからない」「今まで使ったことがないので不安」と言う方は少なくないでしょう。

ピルに関して気になることやわからないことがある場合は、ぜひ当クリニックへお気軽にご相談ください。

クリニック情報

『徳川レディースクリニック』は、地域の女性のかかりつけ医です。

女性ならではのさまざまなお悩みに寄り添い、毎日を快適に、そして長く健康に過ごしていただけるようサポートしています。

中絶手術やピルの処方などにも対応しており、「望まない妊娠に悩んでいる」「きちんと避妊したい」「生理痛を少しでも軽くしたい」といったご相談も承っています。

気になることがあれば、どうぞお気軽に『徳川レディースクリニック』までご相談ください。

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